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ナースとセラピストの想いはきっとつながる

先日、リハビリ科の脳外科班と脳外科病棟のナースでミーティングがありました。

患者さんが生活する病棟において、

普段の生活の様子を観察しているのはナースですから、

やはりナースとの連携が必須であることは疑いようのない事実です。


以前勤めていた病院では、

ナースとの連携といった面で大変に苦労している同僚たちがたくさんいました。

今の病院は急性期だからなのか、

看護師が若いからなのか知りませんが、リハとの連携に友好的です。


ミーティングの内容は、

これまでのリハと病棟との取り組みの確認が主でした。

リハとナースが互いの想いをぶつける場はそうそうありません。

せっかくの機会ですから、あっさり終わってしまうのはもったいないと思い、

持ち味の暑苦しさを存分に出してしまいました。


あるナースさんからこんな話がありました。

「自宅退院する患者さんの家族が、どうやって介助したらいいのかをナースに尋ねてきたんですが、

 リハさんからも言っていただけると助かります。」

ナースさんがどんな状況で、どんな事情があったかは知りませんが、

ボクはギョっとしました。

さかなくんならギョギョギョって感じです。

リハの仕事ってなんなんだろーって思いましたね。

家族さんへの指導はもちろんすべきです。

でも、ナースさんにそんな事を言わせてしまっているということは、

全然リハと連携してなかったんだと思いました。

ボクはリハの仕事は、まず現状の最大能力を見極めることだと思っています。

そして病棟生活では、なるべく状態の維持・改善が望めるような方法で介助していただくようにお願いすること。

以前のナースたちとの勉強会でわかったんですが、

脳外科のナースといえども、介助方法はほとんど自己流なんですね。

だから小難しいことをお願いしたところで全部ができるはずもなく、

むしろ自己流に戻ってしまう可能性が大いにあります。

わかりやすく簡単に気をつけられる程度でもいいから、

患者さんにもナースさんにも優しい指導がリハの仕事の一つだと思います。

ただ、訓練でこれだけできたって言っても、

ナースさんからしたら、すごいですねーくらいなんではないでしょうか。

それに、ナースは毎日受け持ちが変わります。

一人に伝えたところでみんながわかるわけではない。

でも、介助方法はリハが詳しいとわかれば、

また、リハに聞いた方が安全で楽にできるとわかれば、

ナースさんも耳を傾けてくれるようになるんじゃないかなと思います。

理想ですけど。


で、ボクの想いは、

ナースがリハに興味を持つことです。


要するにナースからしたら、

リハって何やってんの?

ってところだと思います。

やはりルーチンな業務に追われ、コールや急変などに走っているナースさんは忙しそう。

でも、ずーーーーっと忙しいわけじゃないはず。

だから、ちょこちょこ病棟訓練をしたらどうかなと、提案しました。

気にしてくれないかな。


ボクの経験の中では、病棟訓練していると、

「こんなに歩けるんですねー」とか

「こんなに楽そうに乗り移れるんですねー」とかで盛り上がることがありました。

ナースだって、患者さんの回復はうれしいし、仕事は楽にやりたいって思ってるはず。

あえて目につきやすい場所でリハをすることで、

ナースさんに患者さんの状態を確認できると思います。

その他には、先ほど言ったとおり、

リハの仕事を見てもらうこと

患者さんを通じて介助方法の確認ができること

今日の受け持ちだけでなく、受け持つ可能性のあるナースにも見てもらえること

他の患者さんにもリハへの意欲を出してもらえるかもしれないこと

若いナースさんに応援されると患者さんが喜ぶかもしれないこと

色々ありますよね。


もちろん、訓練室でやるメリットもあるし、

ベッドサイドが限界って人もいるし、

やらない理由もありますが、やっちゃいけない理由は少ないと思います。


そんな事を通じて、

ナースがリハに興味を持ってくれれば、お互い仕事が楽しくなると思います。


あと、ボクはナースさんに聞きました。

「もっとトイレとか一緒に行っていいですか」って。

みんな大きく頷いてました。

やっぱり、リハからナースに歩み寄る余地はまだまだあると思います。

24時間リハビリ。

病棟生活では、ナースとの協力なしにはなしえない事だと思います。


このミーティングの翌日、あるナースさんから、

「トイレ行くんですけど一緒にみてもらっていいですか」と言われました。

うれしかったです。


まずは一歩です。

前の職場を思うと、難しいことはわかっています。

でも、一歩は確実にありました。


ワタル

Tag:リハビリ  Trackback:0 comment:0 

うっかりしてた....

昨年の年末のスマートフォン導入に伴い,

FacebookにTwitterというベタなSNSに没入しておりました.

色々な人とつながり,情報を共有できるこれらのサービスは,

使い用ではとっても使えるコミュニケーションツールだと思います.


そんな便利アプリの陰に隠れ,

いつしかブログの存在が遠のいてしまいました.

PCでネットをすること自体が減り,

デスクトップは寒い寒い寝室に置いてあるためほとんど寝ています.

また,勉強会の資料などはオフラインのノートでしか作らず,

さらに存在感が薄れていきました.

ブログはそもそも考えをまとめるためには有用だと思うので,

またちょこちょこ更新したいと思う次第です.


さて,

最近になり,ようやく気づいてきた事があります.

それは,ボクは現場で働いているということ.

色んな人のつぶやきなどを見ていると,

研究を生業としている人もいれば,現場で働く人もいる.

特に現場のPTで,患者さんの動作や想いの変化をうまく共有している人がいる.

やっぱこれだな!と思うわけです.

できれば患者さんをいい方向に導き,

そしてそれを患者さん,ご家族,他職種,セラピストを共有できたらいい.

そこには,確かな評価とアプローチがあり,

現場ならではの緊張感や達成感がある.

そんな仕事をしたいです.

ボクらの仕事は,それとなーくやっていれば,誰にも文句を言われないかもしれません.

恐ろしい仕事です.

でも自分の仕事には胸をはりたいじゃないですか.

だからもっと現場で結果の出せるPTにならなくちゃいけないんです.

口で言うのは簡単です.

一日一日を大切に学んでいきたいですね.


ネットワークトラブルに見舞われ,せっかく打ったのが半分以上消えた後なので,
このへんで終わってしまおう.

では,また


ワタル

Tag:リハビリ  Trackback:0 comment:0 

「運動学習」をみんなで話し合う機会を作りたい

「運動学習」
といってしまうと,堅苦しさを感じてしまうヒトは多いでしょう.

でも,
臨床の中でボクたちが考えているのは,大方こういうことですよね,

最近よくそんな事を考えていて,
どうしたら効果的な介入ができるかなーって考えています.

そんなこんなで運動学習についてヒトと議論出来る土俵に立つために,
知識だけでもつけとかなきゃなーと思い,勉強中です.

簡単にまとめだけでも書いとこうと思います.

1.強化学習

基底核での学習モデル.

要はやったことがよかったか悪かったかを判断する学習って感じでしょうか.

試行錯誤の上,自分にメリットのある方法を選択するということは,
こっちがいいとか言ってても,患者さんがそう感じていなかったら無意味です.

介入の中で,いい反応を出そうとあれこれ介助をしていきますが,
患者さんの表情ってとっても大事ですね.

いい!とかおっ!って時はそんな表情をします.

アハ体験と同じようなことかもしれませんが,一度そういう体験ができると
もっとやってみようみたいな行動に移ると思います.

この意欲というか,好奇心みたいなのが強化学習で大事だと思います.

強化学習にはごほうび・好感触が大事で,いわゆるその報酬といわれるものが中脳ドーパミン系であり,
ドーパミンは辺縁にも作用していて,そう考えると価値判断という原始的なものがベースだと思います.

先に書きましたが,患者がどう判断するかという意味で,
セラピストが正解を決めるわけではないんですね.

どんな方法であれ患者さんがいいなっと感じていればそれを学習するので,
「適切な」学習といわれるのは,こういうとこで,
ヒトはいいことをたくさんやりたい,単純な話です.


強化学習のキーワード:意欲,好奇心,好感,適切


2.教師あり学習

小脳での学習モデル.

要はタイムリーに間違いを減らしていくって事でしょうか.

やろうとしている事とやっている情報の比較をしていて,
小脳だけじゃなく,運動前皮質もからんでいるとも言われています.

その情報が下頭頂葉に保存されていると言われ,
ボディースキーマの生成にも一役買っているなんて言われたりもします.

小脳で比較されると言いますが,小脳には意識されない情報しか上がってこず,
運動野からの遠心性コピーとどんなやりとりをしているかはわかりません.

筋収縮感というのか,関節覚というのか知りませんが,
ボクらが無意識にしている姿勢制御にとって,大事なことをしているんでしょうね.

さて,いい方法がわからない患者さんに対し,
今のがいいんだってのを教示することをします.

歩行訓練で下肢を介助している時なんかに,腰がひけずに足で支持できた時なんかに
「いいよ」と言う事があります.

腰がひけようがひけなかろうが歩ければいいと思っている患者さんだって,
「今のがいいのか」と言われれば,その感じをまたやろうとするでしょう.

ボクらが考えていることと,患者さんの考えていることは違うかもしれません.

けど小脳に正解を教えれるのはセラピストくらいでしょうから,
いい時にだけいいんだと教えるべきだと思います.

無意識の情報しか上がらない小脳に言語教示がどれほどの情報を与えているかは定かではありませんが,
意識できる部分の背景に無意識の情報もきっとあるはずだと思います.

このへんちょっと曖昧ですね.

最後に,
過去小脳系の障害の方を数名担当した機会がありますが,
運動が大雑把というか簡略されたというか,そんな印象です.

小脳が「正確」な運動に重要と言われますが,
基底核と違い,やりたいようにやるための役割がありそうです.

教師あり学習のキーワード:タイムリー,比較,正確


3.教師なし学習

皮質での学習モデル.

ヒトは動くとき,経験や文脈から運動プログラムを生成する.

その場に合わせて,今どんな情報が必要なのか,または期待できるかをあらゆる感覚の中から選択する.

これをトップダウン制御というが,
感覚野からも下行路があることからもつじつまは合っていそうだ.

運動前皮質も運動野もそのコピー情報を頭頂葉に送り,
トップダウン制御された感覚と比較するらしい.

その情報の統合が頭頂連合野で行われている.

本来感覚情報というのは膨大であり,一つ一つに注意していたら混乱してしまう.
これをフレーム問題ともいう.

皮質での学習モデルはその問題を解決し,
文脈に応じた最適な運動を取捨選択する上で大切です.

これと似た考えで生態学的な学習モデルがあります.

アクティブ・タッチのような探索活動は
運動と知覚の密接な関係をわかりやすく説明してくれます,

アクティブ・タッチはもっと深そうなので,またしっかり勉強したいと思います.

さてさて,自己組織化というのは,
基底核,小脳モデルと皮質が入れ子になり達成されるものです.

ここで大事なものが,最近接領域と言われる,自分ではできそうでできないギリギリの課題です.

やはり適切で正確な運動をするための課題選択がセラピストに必須な能力だと思います.

教師なし学習のキーワード:文脈,探索,自己組織化


ちょろっと勉強したことをまとめようと思っても限界がありました.

ちぐはぐな文章になってしまい情けない.

勉強会をするまでにもっと理解を深めたいと思います.


障害を持ち,これまでと脳マッピングが変化してしまった方を相手に,
そのマッピングを再編するためにボクらの仕事で何ができるのか.

適切で正確な運動学習とは何か,考えていきたいと思います.


ワタル

Tag:リハビリ  Trackback:0 comment:3 

急性期から回復期までみるのって大事マンブラザーズ

ボクは今年度から
急性期脳外班に所属しています.

そこで,臨床に出て3年間は全く出会えなかったケースに
日々頭を悩ませながらも奮闘しています.

急性期というだけあり,
多くは数週間で退院か回復期へ移っていきます.

昔からよく聞いていた話ですが,
ガンガンリハビリ出来る頃には回復期に移っているため,回復曲線の上がり際で担当を外れることが通例です.

どこの時期でも,自分が担当していた方がどんな経過を辿っていくのかは,
セラピストだったら気にならないヒトはいないはずです.

自分が担当していた方が当院の回復期に移った時はそれを見るチャンスですが,
ボクも毎日きちんと仕事をしているので,リハ場面を見る機会はどうしても少なくなってしまいます.

そんなこんなで,
今日はそんなジレンマを解消すべく勉強会が開催されました.


ケースAさんは,小脳出血で入院されました.

血腫が大きく外科的オペが施されましたが,浮腫の影響で脳幹は圧迫を受け,
介入当初はまだまだ覚醒も低く,四肢の末梢がちょこっと動く程度でした.

急性期では積極的に立位をとることで脳幹へのネットワークを賦活することが目的でした.

この方は急性期で2,3週間過ごした後,回復期に移りましたが,
移る直前に急性期・回復期の担当者を含めてケーススタディを行いました.

せっかくみんなが集まったんだから,回復期に行ってもまたみんなで集まろうと
再会を誓ったというわけです.

で,今が発症ちょうど2ヶ月くらいでした.

いやぁよくなりますね,ホントに.

脳浮腫の改善って数日って聞いてましたけど,
あんなに覚醒も運動もよくなるとはねぇ.

前に覗いた時から考えると,
発症1ヶ月くらいで今の覚醒状態に回復したと思います.

覚醒も運動も発声も良くはなっていますが,
まだまだ自分で立てないし,問題はたくさんあるようです.

今回のテーマは立ち上がりでした.
腹部は低緊張で,腰背部はキュンキュン.
下肢はピンピンで,立ち上がりの中間がない,みたいな話です.

ボクはどうしても下肢が気になります.

腹部の低緊張も話題に上がりましたが,
支えるものがないのに積み上がれないでしょ.

足底からの刺激がなければ脊髄,小脳,脳幹のネットワークが賦活されずに
体幹,四肢近位の緊張は上がらないらしい.

足のぶれない感が頭頂葉に上がれば,運動前皮質から姿勢筋への発火も得られるのでは?

腹部が先か足が先かという議論になりましたが,
以上のことから下肢の介助は外せないんじゃないかなーって思います.

やってみないとわかんないですけどね.

そもそも急性期でやってたことと変わらないですし...

とにかく,
もっと回復期にお邪魔しなきゃいかんですね.


ワタル

Tag:リハビリ  Trackback:0 comment:1 

セラピスト同士だけじゃなく,素人さんを納得させられる技術をつける

いやぁ,伊集院さんの言う通りですよ.

うんちくばかりのセラピスト程まぬけはいない.


近頃は先輩主催の通称「朝練」に参加させていただいています.

「朝練」は言わばハンドリング勉強会.

とにかくオーダーメイドの技術を身につけるために,
若手中心に頑張っています.

今日はその朝練がありましたが,
業務後に後輩の女子をひっつかまえて,居残り練習をしました.

共通の患者さんを担当していて,その患者さんにどう立ち上がってもらうか,
そんなテーマです.

下肢からの介助で,立ち上がるための足を準備する.
といったイメージでやるハンドリングです.

離殿時の大腿骨の遠位が脛骨さらには足底をグッと押さえる,
あの感じを強調したいという魂胆ですね.

あーだこーだといろいろ試行錯誤し,
お互い「いい反応」というものを共感できるようになりました.

ここまでは普段の練習の延長です.

さて,
ウチに帰り,今日のまとめをしたくなりました.

そこにいたリハビリを全く知らない素人さんに,
今日のハンドリングをやってみて,PTの仕事を教えてあげようと思い立ったわけです.

普段はセラピスト同士だから,
「このへんが足りない」とか,「もっとこうした方がいい」なんてフィードバックできますよね.

でもいざ臨床はそんな事全く知らない方達をお相手するわけですから,
なかなかうまく反応を得られず焦ることも多いです.

そんなこんなで,素人さんなら,難しいことはわからないけど,
いいか悪いかは分かるし,失敗しても謝れば済むからいい練習になるかなと.

やってみると,
やっぱり正直だから言いたい事言いやがります.

でもいいものはやっぱりいいって言ってくれます.

なかなかいい勉強になりましたね.

少しは見直してくれたでしょうか.


ワタル

Tag:リハビリ  Trackback:0 comment:2 

プロフィール

ワタル

Author:ワタル
理学療法士として奮闘しています。
現場の我々は,様々な知識を取り入れながら,目の前の患者さんにいかに活かせるかが仕事です.
説得力のある臨床家になりたいです.

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